12月31日~1月1日まで、遠野市から車で約1時間の大船渡で、「初日の出と復興もちつきフェスタ」の手伝いに行ってきました。

イベントは、大船渡ガイドの会と詩吟会気仙連絡協議会主催で、新年から地元の人を元気づけたいという思いから開催。構成メンバーが60歳以上でイベント経験も少ない中でのチャレンジでした。

ボランティアの隊長は、なはり浦の会会長・森美恵さんの息子、大樹さん(通称:アフロの森さん)。

第一班10人、車2台で現地に向かいました。この活動では、大船渡の人たちと交流し、岩手文化が知れる楽しい時間となりました。

31日は、宿泊させていただく大船渡ガイドの会の田村さん家へ。山間にあるので津波の被害はないエリアにお宅がありました。

ここで、お母さんたちとお雑煮の具材の調理する私。
作業の後は、お母さんたちが、昼食をふるまってくれました。



この3種類のもちを、お正月に食べると教えてもらいました。
私がくいついたのは、「くるみ餅」。岩手県民の憩いの味だそうです。

くるみを練って、砂糖を混ぜ、だし汁や茶などで好みの汁で溶いたタレにもちをからめていただきます。クリーミーでおいしい!

そして、合わせ味噌をぬったみそおにぎり!

これも、塩加減が絶妙で美味でした(^^)
食べて食べてと進めてくれるお母さんたちに、私の方がパワーをもらうのでした。

夜は、田村さんがボランティアのみなさんに感謝の思いをこめて、ごちそうを用意してくれました。

いつもカップ麺や、惣菜ですますメンバーなので、手作りの味に感動!!



話にも花が咲きます。全国から集まっているので、お雑煮の具材やもちの食べ方などで盛り上がるのもここならではの楽しみでした。

写真の割烹着姿の女性は、お話上手なガイドの会・志田さん。パン屋さんですが、店が津波で被害を受け、今は仮設で暮らされています。でも、残った機材があるので、再建をしたいと思っているそうです。また、ガイドの会を組織してすぐに震災があり、今は被害が少なかった碁石海岸の案内しかできてないことも教えてくれました。

志田さんは「奈半利中学校から送られたベンチを使っているよ!」と嬉しそうに話してくれました。高知と岩手がつながっていることが分かる嬉しいできごとでした。

お父さんが詩吟を披露してくれ、酒をかわし、2011年最後の日をみんなでワイワイと過ごしました。

そして次の日は4時に起床し、会場となる碁石海岸へ。ここは、初日の出の名所で、元旦には多くの人が集まるそうです。

暗い中で、お客さんを迎える準備。

ボランティアは、会場設営・片づけ、炊き出し、駐車場整備、焚火管理などでサポート。



そして、6:50分頃初日の出!!
わーー。だるま朝日やーー!
雲一つない海上から真っ赤な朝日が昇ります。
初日の出を拝みに来た人みんなから歓声が!
地元の方もここ数年見たことがないくらいの美しい朝日だったそうです。
太陽が東北のみなさんを応援しているようで、パワーを感じました☆

この後、初日の出を見た人がどんどん帰ってしまうというハプニングもありましたが、必死にイベントをPRして食い止め、イベントスタート。

お雑煮のふるまいには長蛇の列。


餅つき、餅ばい、太鼓演奏など催しいろいろ。


大船渡音頭は、ボランティアも参加してみんなで踊りました。

たくさんの人が会場でイベントを楽しんでくれ、大成功でした。

一緒に炊き出しをしたお母さんとボランティアのみなさん。



とても明るく、おしゃべり好き。ですが、仮設住宅に入っている方、親戚が行方不明の方など、それぞれ抱えていることも、話をする中で教えてくれました。

それでも、前に進むたくましいみなさん。少しでも早く、安心して暮らせるように、そして大船渡ガイドの会が大船渡のまちで観光案内ができる日がくることを願っています。

泊めてもらった田村さんとツーショット♪


みなさん、ありがとうございました。これからも応援しています!

名残惜しくも、みなさんとお別れし、大樹さんたちに大船渡の市街地にある「加茂神社」へ初詣に連れて行ってもらいました。
神社には、たくさんの初詣客が訪れていました。
高台にある加茂神社は、津波から逃げてきた人を守った神社。下まで津波が来ていたそうです。


車の車窓から見る風景。

仮設の魚市場、半壊の建物。


まだまだ復興まで時間が必要なことが一目瞭然でした。それでも、ここ大船渡には全国と同じようにお正月を祝う風景があり、少しほっとしたのも事実です。

【おまけ】
イベント片づけ中、地元の子どもたちの獅子舞がやってきました。


家や店を回って悪魔退治の舞を披露していました。この風景は、遠野市への帰りでもあちこちで見られ、岩手ならではのお正月を知れてよかったです。

今回はここまで。次回は、釜石市・大槌町訪問とボランティアに参加して思ったことをご紹介します。

※写真について
ボランティア参加の注意事項にを、隊長の了解がない限り、被災地の写真は撮らないようにとう項目がありました。心ない活動参加者が、ご遺体の写真をブログなどにアップしてしまったこともあったそうです。
また、被災された皆さんの気持ちを考え、人がいない時に、または写真を撮るときは一言声をかけて写真をとるよう教えられました。被災地を訪れた際は、十分に注意するよう私からもお願いします。